家族介護が必要となった時に生じる悩みと解決策

高齢化社会に伴い、家族介護を余儀なくされる人が増えている中、介護にあたる家族の身体的、精神的な悩みが後をつきません。高齢の親を抱え、いつかは介護をする日が来るかもしれないと漠然と思ってはいても、日々の生活に追われていつ介護生活が始まっても大丈夫な状態に準備ができる人はなかなかいないでしょう。

ある日突然、何の知識もないまま家族を介護する状況になり、いったい何から始めていいのか分からず途方に暮れる人も少なくないはずです。そして、家族介護を始めてから思っていた以上の大変さに、さまざまな悩みを抱えてしまう人が多いのが現実です。

家族介護の悩みとして考えられるのは、経済的なことはもちろんですが、それ以上にウエイトを占めるのが介護者の身体的、精神的な疲労ではないでしょうか。家族や親族の協力は期待できない、自分一人でやるしかないと頑張った結果、共倒れになるケースも少なくはないのです。自宅での家族介護生活は、24時間365日、休みがありません。たとえ家族の協力があったとしても、限りがあります。そこで、自分がやらなければと頑張りすぎずに、行政のサービスを利用したり、施設のショートステイやデイサービスを利用するなど、利用できるものはどんどん利用して少しでも負担を軽減することが大切です。

介護生活というのは孤独になりがちで、精神的にもダメージを受けやすいものです。先の見えない家族介護を続けていくうえで、介護者の身体的、精神的な休息はなくてはならないものなのです。家族介護が必要になった時、まずはどんなサービスが利用できるのか把握しておくと良いでしょう。こうした事前準備こそが、家族介護の負担軽減に必要不可欠なことなのです。