負担を軽減しながら家族介護を行うには

家族介護が始まると、介護者は介護一辺倒の生活を余儀なくされることがあります。時には介護離職をすることもありますし、体力的、精神的負担が重なっていきます。このようなケースでは、家族間以外にも地域の協力を得ることなどが望ましいといえます。しかし、実情をなかなか理解してもらえないまま、介護者が孤立することも少なくありません。

介護者の孤立が長期化すると、介護者自身が病気になったり精神的なバランスを崩して、いわゆる介護うつを引き起こしたりすることもあります。介護疲れを緩和するためには様々な介護サービスを受ける方法があり、まず考えられるのが行政サービスです。地方自治体には様々な介護サービスがあり、もちろん介護保険が適用されるサービスも存在します。これらのサービスをうまく組み合わせて利用することで、介護疲れを緩和することができます。

自治体の行政サービスは自治体のHPに記載されており、実際に利用したいのであれば役所の窓口で相談してみましょう。必要な書類や証明書などの詳しい説明を受けることができます。自治体のサービスの中には、補助金なども含まれます。多くの場合、同時に介護保険サービスについても説明があります。

また、これらのサービスの他にも大切なのが、同居家族以外の親族のサポートです。家族介護者は、同居している自分だけが介護を行っているという現状に不満を感じているケースも少なくないようです。一方で同居していない親族は家族介護の実情を知らずに、自分たちのサポートは必要ないと思い込んでいることもあります。よくあるのは、要介護者は来客時はとてもしっかりしていて、介護が楽なように見えてしまうことです。家族介護がスタートした時は、親族にも現状を理解してもらうことが大切で、ときに経済的な面でもサポートを要請する必要があるでしょう。